活動日誌について
今話題の科学情報やイベント、技術などについての話し合いや考察を、レポート形式でまとめて配信しています!学生ならではの視点でまとめているので、理系の知識が少ない人にも、解りやすく解説出来るように日々つとめておりますので、お気軽にご意見・ご感想を頂けますと幸いです!
close具体的な蓄電池の値段表で比較してみました
未来の車と社会前回に引き続き、蓄電池のコストについて見てみました。今回は具体的な値段表を例として見ることで、技術開発に必要なポイントである「温故知新」も少し見えてきました!(新高文子)
本当に1番先にいる・・・
文子ちゃん
有言実行ですよ!
先日言っていた他の資料って
もう出来てますか!?
待機してただけなんですね・・・
マイペースだよな・・・
智恵だって暇じゃないんだぞ・・・
確かに・・・
ごめんなさい・・・
準備出来てるから。
これで特待生とか・・・
智恵はいつ自分の勉強してんだよ。
それと課題をこなすだけで精一杯なのに・・・
智恵先輩に失礼ですってば。
なんでまたそんな古くからある
電池のメーカの人の論文から引用したんですか??
今は最先端の電池の話をしてるんですよね??
でもちょっと
みてもらえるかしら?
以前の話にもあったキャパシタとかを
使っているって話の???
アイドリングストップ機構を
各電池で実現した場合の
表かしらね。
んー・・・1220$か・・・
ってことは1$が100円くらいだとして・・・
なんかすごそうな名前ですね!
鉛蓄電池の改良品なの。
ここに並んでる電池は
みんな同等に
アイドリングストップ機能を
実現出来るものなの。
それにもかかわらず
リチウムイオン二次電池と比べて
ウルトラバッテリーでは
5分の1の値段で実現可能なのね。
だいたい日本円で22,000円か。
リチウムイオン二次電池は高いなー・・・
どれも同等にアイドリングストップ機能を
実現出来るんだったら
わざわざ最新技術を使わなくてもいいってことか・・・
鉛蓄電池ですか?!
だって今まで見てきた図では
性能が全然リチウムイオン二次電池とかには
追いつきそうに無かったじゃないですか!
アイドリングストップ機構自体
最近の技術なのだけど
普通は、そういった新しい技術に
最先端のものを使おうと考えるのが
一般的かもしれないわね。
こうやって古くからあるものを
応用して使えば
コストダウンが可能な場合があるの。
でもどうやって性能を上げたんですか?
鉛蓄電池とキャパシタを
ミックスした様な蓄電池なの。
簡単に説明すると
鉛蓄電池の電極を
キャパシタみたいにしているの。
ミックスですか・・・
キャパシタを組み合わせることによって
瞬間出力エネルギーを上げているってことか。
先端の技術だけが
使われるとは限らないのね。
めかちゃんの言う通りね。
とても大切なの。
だから古い技術を生かしつつ
先端の技術を取り入れ
低コストで実現するということも
技術開発の発想には
とても大切なことなの。
まさしく温故知新ね。
ナトリウムイオン二次電池も
そういう風に古い技術と組み合わせて
性能アップをはかろうってことも
考えられるんじゃないですか??
ただ単純に単体での性能を
上げる研究だけでなく
そういうことも考え得るよな。
ナトリウムイオン二次電池は
まだそれが十分に
行われていないの。
我々で研究開発しちゃいますかね!
まずは赤点で補講になった
般教の心理学でも
勉強したほうがいいんじゃないか?
理佳さん・・・・
なんで私が赤点をとったことを
知ってるんですか・・・・?
でかでかと掲示板に
学籍番号と名前が張り出されてたから。
落とさないはずの講義だからな。
滅多なことが無いと張り出されないな。
しっかり勉強して
ナトリウムイオン二次電池の
開発にでも生かして下さいな。
めかちゃんイヤミだー!
1) 工藤徹一、日比野光宏、本間格、「リチウムイオン電池の科学」、内田老鶴圃(2010)
2) J.S.Thorne,J.R.Dahn,M.N.Obrovac,and R.A.Dunlap;J. Power Sources,216,139(2012)
3) Yangang Wang,Bo Li,Chengli Zhang,Hong Tao,Shifei Kang,Sheng Jiang, and Xi Li, J. Power Sources,219,89(2012)
4) S.Komaba,T.Ishikawa,N.Yabuuchi,W.Murata,A.Ito,and Y.Ohsawa,Applied Materials & Interfaces,3,4165(2011)
5) L.T.Lam,and R.Louey,J.Power Sources 158,1140(2006)
6) G.H.Newman and L.P.Klemann,J.Electrochem.Soc.,127,2097(1980)
7) 岡田重人、原聡、土井貴之、山本準一、硫黄と工業,62(9),131(2009)
8) S.Okada,H.Arai,and J.Yamaki,Denki Kagaku(Electrochemistry),65,802(1997)
9) A.Nadiri,C.Delmas,R.Salmon,and P.Hagenmuller,Rev.Chim.Miner.,21,537(1984)
10) P.G.Bruce and G.Miln,J.Solid State Chem.,89,162(1990)
11) Y.Uebo,T.Kiyabu,S.Okada,and J.Yamaki,The Reports of Institute of Advanced Material Study,16,1(2002)
12) C.Delmas,F.Cherkaoui,A.Nadiri,and P.Hagenmuller,Mater.Res.Bull.,22,631(1987)
13) T.Shiratsuchi,S.Okada,J.Yamaki,and T.NishidaJ.Power Sources,159,268(2006)
14) I.Gocheva,M.Nishijima,T.Doi,S.Okuda, and J.Yamaki J.Power Sources,187,247(2009)
15) T.B.Kim,J.W.Choi,H.S.Ryu,G.B.Cho,K.W.Kim,J.H.Ahn,K.K.Cho,and H.J.Ahn,J.Power Sources,174,1275(2007)
16) 第53回電池討論会(2012)福岡
【関連対話】
未来の車と社会 001:「車」と「みらい技術」
– – – – – – – – – –
未来の車と社会 007:ナトリウムイオン二次電池の経済性と可能性
未来の車と社会 008:具体的な蓄電池の値段表で比較してみました(現在の記事です)
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